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 基本沈み気味の地味日記

2025

0116
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2010

0731
 先日体調悪くしてずっとごろごろしていたときに、川原泉の全著作を読み返したのです。ちょっとずつ全作品に共通する要素でもあげていけたらなー、なんて思いつつ。(そーゆうの好きなの)
  で、まずは最初のコミックスの感想をブクログにあげたら、なーんか他の人の感想がへんな感じなんですよね。別のコミックスの収録作品について皆さん書いていらっしゃるの。
???と何度もうちの本見直したんですけどわたしまちがってない。でも一人やふたりならともかく、何十人もが間違えるわけないしー。
???

なんのことはない、文庫版とコミックスで収録作品が違うのねー。
  デビューからずっと読んでるけど、カーラ君とか教授とかは言いたくない頑ななファンです。

空の食欲魔人 (白泉社文庫)
空の食欲魔人 (白泉社文庫)

空の食欲魔人 (花とゆめCOMICS)
空の食欲魔人 (花とゆめCOMICS)

川原泉初コミックス。
収録作品は
・たじろぎの因数分解
・悪魔を知るもの
・真実のツベルクリン反応
・花にうずもれて
・空の食欲魔人
・進駐軍に言うからねっ!

川原泉の作品には頻繁に使われるパターンがあるんですけど、すでにこの一冊でほとんど出ている気がします。
・引っ越してきたお隣さん(悪魔・ツベルクリン・食欲魔人は昔からのお隣さん)
・両親の再婚でできた新しい家族(たじろぎ)
  ・すごく年上の相手役(たじろぎ・ツベルクリン・進駐軍)

  ま、あと幼なじみ(悪魔・食欲魔人)とかもあるけど、とにかく積極的な恋愛からは遠いんですよね。
「たまたま」の出会い。しかも二度目の出会いに努力を要するタイプの偶然ではなくて、その後毎日苦労せずして顔を合わせざるをえない相手。 もはや怠惰といってもいいような、たなぼた的少女マンガ。
当時花ゆめにはパタリロに赤い牙、和田慎二とかもメインで載ってて、それもあってオタク系少女マンガってイメージがあるんですけど、そんな読者の中で川原泉が人気を得たのは、もちろん独特の哲学的ネームや不思議な展開もあるでしょうけど、この恋愛逃避志向にもあるんじゃないかなあと。

  「花にうずもれて」はそういう意味ではいつものパターン色は弱いながらもお相手は家庭教師の先生。恋愛感情も限りなく薄いです。「好き」ってなる動機も弱いし、最後まで読んでも「あの子ちょっといいなあ」くらいの好意しか抱いていないように見えます。(幼い頃にヒロインの秘密を知り虐めていた、イトコの女の子の悪意がなければ、その感情すら出現しなかったと思われます)
でも、この世界では「ちょっといいなぁ」くらいで十分。おそらく主人公とそのお相手は、これを機につきあってその先結婚して、末永く幸せに暮らすんではないでしょうか。
男性と女性なんてそれでいいのかも。
婚活だなんて言葉の生まれた今の世の人に「手近なところでくっついて幸せ」というこの価値観がもっと広まればいいと思うのです。
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